はじめに

本システム「CONNECT-RC(Consultation system to bring the Next Chance for the Treatment of Rectal cancer)」は、直腸がん局所再発や初発直腸がんの治療成績向上のための遠隔コンサルティングシステムです。

本システムを用いることで国内の医師であればどなたでも、直腸がん局所再発や初発直腸がんに関する相談(診断・治療・治療施設など)を診療経験が豊富な専門家(コンサルタント)に無料でおこなうことができます。

まずは「システム利用にあたっての流れと注意事項」をお読みいただき、システム登録申請を行ってください。システム登録後に本システムをご利用いただけます。

運営体制

実施責任者:
国立がん研究センター東病院大腸外科 伊藤雅昭

運用事務局:
国立がん研究センター東病院大腸外科 塚田祐一郎

国立がん研究センター東病院大腸外科 松元美保子

コンサルタント

国立がん研究センター東病院 伊藤雅昭

国立がん研究センター東病院 塚田祐一郎

CONNECT-RCのイメージ図

1
遠隔地からでも治療経験豊富な専門医(コンサルタント)へ無料で相談が可能
2
セキュリティが担保された、 オンラインストレージでの容易かつ安全なやりとり
3
オンラインストレージを利用した画像の送受信と画像ビューワーを利用

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CONNECT-RCの運用にあたって

 直腸がん局所再発は、外科的切除(手術)によって根治が期待できるため、R0切除(がん組織の遺残のない切除)が可能な場合には手術が推奨されています。しかし、直腸がん局所再発は診断・治療が難しく、手術の難易度が高い上に、切除可能か否かの判断には高い専門性と経験が必要とされます。そのため、切除可能な病変であっても、施設によっては切除が困難と判断され、患者さんが根治の機会を得られないことも少なくありません。一方、高い専門性を持った医師は限られており、特に遠隔地から専門医に相談するのは容易ではありません。このような状況から、直腸がん局所再発の患者さんが可能な限り手術による根治を目指せるよう、遠方からでも同領域の専門医に安全かつ容易に相談できる環境の構築が必要と考えました。

 また、初発直腸がんにおいても、局所進行直腸がんでは術前治療などの治療方針に悩んだり、手術が困難な場合があります。肛門に近い直腸がんの場合、肛門を温存できるか否かの判断に迷うこともあります。そのような場合、直腸がん治療の経験豊富な専門医に相談することが、患者さんの利益につながると考えられます。

 私たちが運用する遠隔コンサルテーションシステム「CONNECT-RC」は、日本国内の医師であればどなたでも、直腸がん局所再発や初発直腸がんに関する相談を、治療経験豊富な医師に安全かつ容易に行える環境を提供します。これにより、直腸がん局所再発・初発直腸がんの患者さんが、より良い治療を受けられることを目指しています。

 全国の医師は、CONNECT-RCを利用して経験豊富な医師に無料で相談することができ、直腸がん局所再発・初発直腸がんの診療に関する助言を受けられます。また、手術が必要な場合には、コンサルタントの所属する病院への受け入れに関する相談も可能です。全体の治療方針や切除可能か否かの判断に迷う場合、切除可能と思われるが自施設での手術が難しいため、手術可能な施設を探したい場合などに、本システムをぜひご利用ください。

 本システムを積極的に活用していただき、より多くの患者さんの治療成績向上につなげていただきたいと考えております。また、患者さんやご家族の方からも、ご自身の担当医に本システムを紹介していただき、ご自身の治療に役立てていただければ幸いです。

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